VBScript(Visual Basic Scripting Edition)は、Windows環境でのファイル操作を効率的に行うための強力なツールです。
今回は、VBScriptを使用してファイルの作成、読み取り、書き込み、コピー、削除、フォルダの操作など、さまざまなファイル操作をマスターする方法を紹介します。
本記事は、VBScriptの基本的な文法(Do Whileステートメントなど)がわかる中級者の方にご紹介しています。
基本的な文法がわからない方は、初級編の記事も紹介しているのでそちらを参考にしてください。
ファイルの作成と書き込み
ファイルを作成し、テキストを書き込む基本的な方法を見てみましょう。
Dim objFSO, objFile
' FileSystemObjectの作成
Set objFSO = CreateObject("Scripting.FileSystemObject")
' 新しいファイルの作成
Set objFile = objFSO.CreateTextFile("C:\example.txt", True)
' ファイルにテキストを書き込む
objFile.WriteLine("これはVBScriptで作成されたファイルです。")
objFile.WriteLine("複数行のテキストを追加できます。")
' ファイルを閉じる
objFile.Close
' オブジェクトのクリーンアップ
Set objFile = Nothing
Set objFSO = Nothing
ファイルの読み取り
既存のファイルからテキストを読み取る方法を紹介します。
Dim objFSO, objFile, strLine
' FileSystemObjectの作成
Set objFSO = CreateObject("Scripting.FileSystemObject")
' ファイルを開く
Set objFile = objFSO.OpenTextFile("C:\example.txt", 1)
' ファイルの内容を読み取り表示
Do Until objFile.AtEndOfStream
strLine = objFile.ReadLine
WScript.Echo strLine
Loop
' ファイルを閉じる
objFile.Close
' オブジェクトのクリーンアップ
Set objFile = Nothing
Set objFSO = Nothing
ファイルのコピー
ファイルを別の場所にコピーする方法です。
Dim objFSO
' FileSystemObjectの作成
Set objFSO = CreateObject("Scripting.FileSystemObject")
' ファイルのコピー
objFSO.CopyFile "C:\example.txt", "D:\backup\example.txt"
' オブジェクトのクリーンアップ
Set objFSO = Nothing
ファイルの削除
ファイルを削除する方法です。
Dim objFSO
' FileSystemObjectの作成
Set objFSO = CreateObject("Scripting.FileSystemObject")
' ファイルの削除
objFSO.DeleteFile "C:\example.txt"
' オブジェクトのクリーンアップ
Set objFSO = Nothing
フォルダの作成と削除
フォルダを作成し、削除する方法です。
Dim objFSO
' FileSystemObjectの作成
Set objFSO = CreateObject("Scripting.FileSystemObject")
' フォルダの作成
objFSO.CreateFolder "C:\NewFolder"
' フォルダの削除
objFSO.DeleteFolder "C:\NewFolder"
' オブジェクトのクリーンアップ
Set objFSO = Nothing
フォルダ内のファイル一覧取得
特定のフォルダ内のすべてのファイルをリストする方法です。
Dim objFSO, objFolder, objFile
' FileSystemObjectの作成
Set objFSO = CreateObject("Scripting.FileSystemObject")
' フォルダを取得
Set objFolder = objFSO.GetFolder("C:\ExampleFolder")
' フォルダ内のすべてのファイルをリスト
For Each objFile In objFolder.Files
WScript.Echo objFile.Name
Next
' オブジェクトのクリーンアップ
Set objFile = Nothing
Set objFolder = Nothing
Set objFSO = Nothing
まとめ
VBScriptを使用すると、ファイルの作成、読み取り、書き込み、コピー、削除、フォルダの操作など、さまざまなファイル操作を簡単に自動化できます。
これらの基本的なスクリプトを活用して、Windows環境での効率的なファイル管理を実現しましょう。
ファイル操作のスクリプトをマスターすることで、システム管理や運用の効率を大幅に向上させることができます。